真夏に大災害が起こり避難所に駆け込んでも、もし大規模停電が続いたら……(写真:DPeterson/Shutterstock)

停電時の電源確保まで準備できている避難所は少ない

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 暑い暑い夏が続いています。8月5日には群馬県伊勢崎市で国内の最高気温41.8度を記録。東京の今年8月の猛暑日日数は、統計開始以来で最多となりました。

 そして災害も相次いでいます。7月末にはロシアのカムチャツカ半島付近でマグニチュード8.8の地震が発生し、日本でも広い範囲で津波警報が出されました。8月上旬には九州などで発生した記録的な豪雨も激甚災害に指定される見込みです。

 個人で水や食料、簡易トイレなどを備えておくことも必須ですが、この暑さの中で大災害が発生したら、熱中症にどう備えれば良いかと考えると途方にくれます。

 災害による大規模停電で、外気が40度近くになっても自宅のエアコンが動かせない状況を想像してみましょう。賃貸暮らしでは自宅に太陽光パネルと蓄電池を取り付けて備えることはできません。自家用車を持っていない場合には、車のエアコンで一時的にでも涼むというわけにもいきません。

 頼みの綱となる近所の学校の避難所に行っても、停電時にエアコンを動かせるほどの電力を確保しているところはまだ少ないようです。熱帯夜を猛暑の体育館で一晩も過ごせばぐったりしてしまいそう。元気な人はまだしも、高齢者や体力の無い人は何日も過ごすのは難しいでしょう。