8月15日、首脳会談のため米国アラスカ州アンカレッジのエルメンドルフ・リチャードソン統合基地に降り立ったプーチン大統領を出迎えたトランプ米大統領(写真:Sputnik/共同通信イメージズ)

仏大統領「プーチンが和平を望んでいるとは思えない」

目次

[ロンドン発]ドナルド・トランプ米大統領はウラジーミル・プーチン露大統領との首脳会談を受け8月18日、米ホワイトハウスでウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と欧州首脳と会談した。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(同日付)は主なポイントを次のように整理している。

(1)米欧首脳は「表向きの結束」を強調。フリードリヒ・メルツ独首相は「さらなる交渉の前に停戦を先行させるべきだ」と主張したが、トランプ氏はやんわり拒否。エマニュエル・マクロン仏大統領は「プーチンが和平を望んでいるとは思えない」と懐疑的な見方を示す。

(2)安全保障の保証は「曖昧」。トランプ氏は「強力な保護と安全保障を与える」と述べたが具体策はなし。欧州側は北大西洋条約機構(NATO)5条(集団防衛)型の安全保障を求める。米軍派兵の可能性を問われたトランプ氏は「支援はする」と明言を避ける。

8月18日、ホワイトハウスの大統領執務室でウクライナのゼレンスキー大統領と会談したトランプ大統領(写真:Pool/ABACA/共同通信イメージズ)

(3)トランプ氏は「プーチン大統領にゼレンスキー氏との会談の調整を開始したと伝えた。その後、三者会談を目指す」とSNSに投稿。しかしプーチンがゼレンスキー氏を「正統な交渉相手」と見ていないため実現可能性は不透明。