トランプ氏の関心は貿易と財政の双子の赤字
台湾は10%への引き上げは現実的に不可能だとして3%超(現在は約2.45%)に増額する代案を示している。トランプ氏が台湾に課した32%の関税は暫定的に10%に引き下げられたものの、米台関係の不確実性は残る。トランプ氏の関心は貿易と財政の双子の赤字に向けられる。
一方、台湾にとって半導体産業と米国との防衛パートナーシップは密接不可分。台湾積体電路製造(TSMC)の魏哲家会長は米国の“相互”関税発表に先立つ今年3月、米アリゾナ州に拠点を置く半導体チップ製造事業に1000億ドルの投資を行うとぶち上げた。
2万8500人の在韓米軍駐留経費について米韓双方は昨年、新たな5年間の協定を締結。韓国側の負担は来年から25年比8.3%増の11億3000万ドルになる。その直後、トランプ氏は「韓国は金儲けの機械。私が大統領なら韓国は喜んで年数十億ドル追加で支払う」と豪語した。
輸出がGDPの40%以上を占める韓国の対米経常収支黒字は19年以降毎年増加しており、昨年1182億ドル過去最高を記録した。25%の“相互”関税が貿易交渉の焦点だ。そんな中、トランプ政権が米兵4500人をグアムなど他の基地に移転することを検討していると報じられた。