DOGEめぐる訴訟はすでに7件

 マスク氏が打ち出した効率化改革は、米国のトランプ大統領による大統領令に基づくものだが、DOGEそのものが法律違反ではないか、として連邦裁に提訴した件が6月2日の時点で4件、解雇された職員が不当解雇であり、憲法違反だと提訴した件が3件ある。

 後者のうちの1件はUSAIDなどを解雇された職員らによるもの。

大統領の権限を逸脱した違憲行為だ」としてサンフランシスコ連邦地裁(ビル・クリントン第42代大統領が指名したスーザン・イルストン首席判事)に提訴。

 これに対して同地裁は「議会の承認なしにトランプ氏が連邦政府機関の大幅な刷新を行うことはできない」と裁定し、留保する判断を下した。

 トランプ氏はこれを不服として第9区巡回控訴裁(クリントン大統領が任命したウイリアム・フレッチャー首席判事)に対し、地裁の命令を凍結するよう求めた。

 控訴裁は5月30日、裁判官2対1の意見で、「この大統領令は憲法の下での大統領の監督権をはるかに超えている」と判断した。

 目下のところ司法の判断は、連邦政府の大幅な縮小を目指すトランプ氏とマスク氏にとっては大きな後退となってしまった。

 トランプ氏は6月2日、最高裁に対して下級審の差し止め命令の効力停止を要請した。

日本人ポップ・スターとの隠し子も?

 マスク氏に対する逆風は、司法の場だけでなく、ミーハーが飛びつきそうな同氏の麻薬常習疑惑、日本人ポップ・スターとの間の「隠し子疑惑」にまで発展している。

 しかもそれを「扇動」しているのが主流メディアの雄、ニューヨーク・タイムズ紙というのだからマスク批判も手が込んできた。

 同紙は、麻薬については「マスク氏は2024年の大統領選でトランプ氏応援の際、コカイン、(麻酔・鎮静剤の)ケタミンを常用していたほか、アンビエント、エクスタシー、サイケデリックマッシュルームといった向精神薬を常用していた」と報道。

「現在も常用しているかどうかは明らかでない」としている。(ケタミンは日本では麻薬・向精神薬取締法で麻薬指定されている)

Elon Musk Juggled Drugs and Family Drama on Trump’s Campaign Trail - The New York Times

「隠し子疑惑」については、マスク氏の13番目の子供を産んだ元恋人で保守派政治コメンテーターのアシュリー・セントクレアさん(26)が「マスク氏は世界中の女性との間に子供を作りたいと言っていた。そのなかに有名な日本人のポップ・スター(Pop star)がいるわ」と証言していたというのだ。

 マスク氏は結婚歴2回、離婚歴2回。1番目の妻、カナダ人作家のジャスティン・マスクさん(52)との間には6人の子供がいる。

 独身になったマスク氏はその後、カナダ人ミュージシャンのグライムズさん(37)との間に3人、ハイテク企業「ニューラリンク」のAI担当部長のシボン・ゼリスさん(39)との間に4人、セントクレアさんとの間には1人と、計14人がいると言われている。

pagesix.com/article/elon-musk-children

 これに加え、噂の日本人ポップ・スターとの間に隠し子がいたとすれば15人になる。