6月の日米首脳会談で「合意」とは
細川:とうもろこしや大豆の輸入拡大で米国中西部の農家にアピールできるものを仕立てるのは大事な政治カードだと思いますが、やはり同時に「コメ」が重要です。トランプ大統領もコメについて再三言及にしています。
輸入米を入れると国内の農家が打撃を受けると言われますが、今議論しているのは日本国内の生産量の1%相当に当たる7万トンについての輸入枠を拡大するかどうかです。たった7万トンで日本の食料安保が揺るがされるのでしょうか。こうした量の問題を無視して、「輸入拡大=国内農家打撃」という短絡的な見方が蔓延するのは生産的ではありません。
——関税交渉を巡っては、6月のG7サミットでの日米首脳会談で決着したいという見方もあります。
細川:合意といっても、ざっくりとした合意も含めて色々あります。赤澤大臣も先日「何らかの合意ができていれば、それは大変望ましいことだ」という言い方をしています。6月にすべてが決着するということないでしょう。何らかの合意という赤澤大臣のいう言い方は正確だと思います。