そもそも米国債ってなに?
米国債は、米国政府(米国財務省)が発行する債券です。日本が国の資金不足を補うために日本国債を発行するのと同様に、米国も米国債を発行しています。
米国債は発行額もケタ外れです。2024年の発行額は過去最高となる約28.3兆ドル。1ドル=150円と考えても約4245兆円です。日本国債の発行額は2024年で約182兆円ですから、その規模の違いがよくわかります。
米国債は、世界経済の中心である米国政府が元本や利子の支払いを保証しているため、高い信用力を誇っています。また、取引のしやすさも非常に高いのが特徴です。
米国債は、日本国債よりも高い金利が期待できる投資先です。米国債の利回りは、米国の政策金利の見通しなどによって決まります。近年、米国では続くインフレを解消するために政策金利を引き上げたこともあり、とても高い水準になっています。対する日本では、マイナス金利政策が解除されたとはいえ、まだ金利が低い状況です。
<米国債と日本国債の利回りの推移(2015年〜2024年)>
2015年から2024年の利回りの推移を見ると、10年債券・30年債券とも総じて米国債のほうが高くなっています。
では、昨今のトランプ関税による「米国売り」の状況はどのように考えるべきでしょうか。