石破首相の出身・鳥取県の人口は53万人割れ
2024年の日本人の出生数が、初めて70万人を割り込むことが確実になったのです。国立社会保障・人口問題研究所が公表している最新の将来推計では、70万人割れは2038年と見込まれていました。予想を大きく上回るペースです。
統計の存在する1899(明治32)年以降で確認できる過去最少は、同年の72万7277人。日本は明治時代に逆戻りしたかのような状況が現実になりつつあるのです。

とくに著しいのは地方の衰退です。例えば、石破氏の出身・鳥取県は全国で最も人口の少ない県で、1996年から毎年人口が減少しています。2025年1月1日時点の推計人口はついに53万人を割り、52万9943人になりました。全国の市と比較すると、首都圏の船橋市や八王子市より少なく、姫路市(兵庫県)と同程度です。
こうした流れを食い止める柱として期待されているのが「二地域居住」で、それを推し進めるための「二地域居住促進法」(改正広域的地域活性化基盤整備法)も2024年11月に施行されています。
二地域居住とは、都市部と地方部に2つの拠点を持つライフスタイルを指します。働く拠点を都市部に持つ人が週末などを使って定期的に地方にも居住し、都市から地方への人の流れを創出しようという構想です。
そんなライフスタイルを実現させている人は結構存在しそうですが、この人流を政府が政策的に後押しし、自治体や民間事業者と連携しながら大展開していこうというわけです。