上司に呼ばれる際、不安を感じる声のかけられ方とは?
私は、これまで10人以上の校長先生の下で働き、上の1~3全ての言葉がけで、校長室に呼ばれたことがあります。
このうち、最も不安感いっぱいで、ドキドキしながら校長室に向かったのは、1の「聞きたいことが、ちょっとあるんだけど…」でした。
校長から直々に「聞きたいことがある」と言われた私は、(えっ?何のことかな?あのことかな?ひょっとしてあれかな??もしかして、何かやらかしてしまったかな…)と不安な気持ちがどんどん大きくなりました。
そして、身構えていざ校長室に入って話を聞いてみると、肩透かしをくらうケースがほとんどでした。校長からしたら、何気なく言った一言だったのですが…。
この「ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」よりも、不安感を煽る言葉がけがあります。それは「確認したいことがあるんだけど…」でした。メンタルが繊細な方からすると、“詰められ感”が強く、さらに圧を感じることになります。
逆に、最も安心して校長室に入っていけた言葉がけは、2の「教えてもらいたいことが、ちょっとあるんだけど…」でした。
上の立場である校長が、下の立場である教諭に「教えてもらいたい」という腰の低いイメージの言葉を使ったからでしょう。実際に校長室での内容が、前述の「聞きたいこと」「確認したいこと」と変わらなくても、「教えてもらいたい」と言われると安心感があります。
また、3の「ちょっと来てもらっていい?」は、1の「聞きたいことがある」に比べ圧迫感は小さいのですが、やはり「何のことかな?」と不安になってしまいます。
だから、もし職場の後輩や部下を呼び出す必要が生じたときは、「聞きたいことがある」「確認したいことがある」「ちょっと来て」でなく、「教えて」と丁寧な言葉を使うことをおすすめします。
もっとも、上司が部下に気を遣いすぎて、かえって余計な不安感を部下に与えてしまうケースもあります。
例えば、仕事のことで後輩や部下を個室に呼びたい、でも、相手はいま手を離しにくそうな仕事をしているときがあります。
そんなとき、どう声をかけると、後輩・部下目線ではありがたいのでしょうか。