3時間目 数理グラフィクス

俳句からの発想

 さて、文系が2時間続きましたから気分を変えて、上の俳句からインスピレーションを得て図形を考え、方程式でグラフィックスを書いてみましょう。

 小手調べに、まずシンプルなマルを描いてみます。

 ただし一様乱数を用いてたくさん生成することで、その様態の変化も味わってみる。

 吟味のある数理グラフィクスという趣向です。

 なんか華やいだ、お正月っぽい感じになりました。これを、さっきの「英訳した俳句」と一緒にあしらって、後で「俳画」を作ろうという趣旨になります。

 さて、お正月といえば「お年玉」ですから「ポチ袋」も作っておきましょう。

 祝儀には「水引」がついていますが、これを円周をランダムな点で分割して対角線を引き、分割された面積に彩色することで生成してみましょうか・・・。

 なんか悪くないですね。

 2025年は「巳年」へびの年ですから、クネクネ曲がった曲線を方程式群で実現して、気の利いたグラフィクスができたら面白いかもしれません。やってみましょう。

 うん、面白くできました。

 数学は(少なくとも私にとっては)幾何的なイメージがないと、先行きが見通しにくくちっとも面白くありません。

 この点コンピューターの導入は素晴らしい利便を提供し、特に複素関数など、私の学生時代に簡便なグラフィクスソフトがあったら、どれだけイキイキと理解できたことかと思います。

 2025年、中学高校生で、普通に筆記式の大学入試、例えば、私たちの東京大学など受験する人には、短時間でも的確に解答する利便だけでも、豊富な幾何学イメージを持つことは大きな助けになるでしょう。

 また大学受験での「ガリ勉」を世間は推奨しませんが、通過していると大人になってから役に立つことがあります。

 盆の前後の予算編成期とか、年度末とか、予定というのは一定の短期に集中して理不尽に襲い掛かってくる。

 でもそこでのパフォーマンスがあなたの価値を決めかねない。

 そういうとき、セカンドベストで6割7割でも、すべての課題を取りこぼさないようなディフェンスに、入試の勉強は直接役立ちます。

 医学部入試が厳しいのも、患者さんが生命の危機に瀕しているとき、必要な対処に十全を期すのに役立つように思います。