お、速い!「威風堂々」が深掘り
三菱のデザインは2000年代以降、アメリカ西海岸のデザインスタジオや、日産自動車との連携強化に入ってからなど、これまで様々な変化点があった。それぞれの時代で、三菱のデザイナーと意見交換してきたが、近年になりやっとひと目で三菱と分かる個性が根付いてきた印象がある。
それが、先代モデルの商品コンセプト「威風堂々」で花開いた。
今回、威風堂々らしさが深掘りされた。
具体的には、グリルやバンパーなどが再設計されているのが分かる。また、ターンランプやバックランプがLED化され、全高が5mm上がり、ホイールデザインも変更している。
では、走り出そう。
走り出してすぐに、先代モデルとは「全く別のクルマ」であることを実感した。
軽いアクセルの踏み込み、ハンドルの切り出しだけで、先代モデルとの違いが明白なのだ。海沿いの有料道路を走ると、車速の伸びがとてもよく「速いEV」と感じる。
つまり、加速時でもエンジンがあまりかからないのだ。また、エンジンがかかってもその存在はあまり意識しないほど始動時の音や振動が少ない。
こうした走りの第一印象における「先代モデルとの違い」は、先代モデルを初めて乗った時の「先々代モデル(初代モデル」との違いとも、違うのだ。
時計の針を少し戻すと、2022年1月後半に千葉県内のオフロードコースで実施された、先代モデルの報道陣向け試乗会で、先代モデルで走り始めて最初に感じたのは「軽さ」だった。
見た目は威風堂々でも、ハンドリングは軽く、クルマ全体の動きが軽やかに感じた。サスペンションの動きも実にしなやかだったのだ。