ちなみに、マカオの幹部たちが習主席に向かって宣誓して就任するこの儀式は、「監誓」(ジエンシー)と呼ぶ。中国政府が「宣誓を監督する」のだ。

習主席が強調「経済の多元的発展を」

 習近平主席は、「監誓」の「締め」として、例によって約30分に及ぶ長い「重要講話」を述べた。その要点は以下の通りだ。

マカオの中国統治復帰25周年とマカオ特別行政区(SAR)第6期政府の発足式を祝う式典で参加者に手を振る習近平主席(写真:Xinhua/ABACA/共同通信イメージズ)
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「マカオが祖国に戻って25年というもの、中央政府と祖国の内地の大きな支持の下、(マカオ)特別行政区政府は団結し、社会各界のたゆまぬ奮闘を率いて、マカオの特色ある『一国二制度』の実践に、巨大な成功を収めてきた。『愛国者がマカオを治める』原則を全面的に実行してきたのだ。

 2023年の地域のGDPは返還前の7倍になり、一人当たりのGDPは世界のトップクラスだ。国家の発展の大局を主導的に受け入れ、ハイレベルの『一帯一路』と『グレーターベイエリア』(粤港澳大湾区=広東省・香港・マカオの一体化)建設に、積極的に参加してきた。横琴(ハンチン)の広東省・マカオ協力地域の建設もしっかり推進しており、発展の余地は大きく開けてきた。

 今後の一定期間は、中国式現代化による強国建設と民族復興の偉業を全面的に推進していく大事な時期であり、『一国二制度』の実践も新たな段階に入っていく。香港とマカオをよりよく発展させ、強国建設と民族復興に大きな貢献を果たすことは、(習近平)新時代の『一国二制度』実践の重要な使命だ。ここで4点の希望を提起したい。