「救済ではない」を強調
株式市場も同じ気持ちのようだ。日産との経営統合が報じられて以来、ホンダの株価は下落を続けている。投資家は「ホンダが日産救済に乗り出す」と見ているのだ。
「はっきり申し上げるのは救済ではないということだ」
23日の記者会見でホンダの三部俊宏社長は「日産救済」の否定に躍起だった。
「2030年の断面を見て競争力を持つために検討を始めるのだ」
だが否定すればするほど、三部氏の言葉は根拠を失っていった。
質疑応答で「相手のどこに惚れたのか」と聞かれると、三部社長はしどろもどろになる。
「日産は伝統、企業文化があり、数々の名車を生んできた。尊敬に値する会社だ」
過去の栄光しか褒めるところがない。三部社長の回答は、端なくも今の日産の苦しさを如実に物語った。
そんな会社となぜ経営統合するのか。
外から強烈な力が働いたとしか思えない。経産省だ。