アドアの発表文によると、アドアは「アーティストの方々が専属契約が適法に解約されたと誤解し、現在締結されている専属契約に違反する方式で芸能活動をしたり、それによって国内外の業界関係者たちに予想できない被害と混乱が発生することを防ぐため」、訴訟を提起したといいます。
このような声明には珍しく、K-POP産業全体への言及が長々とあり、これがなかなか面白い内容でした。筆者が注目したのは次の部分です。
「今日のK-POPはアーティストの才能と不断の努力、ノウハウを持つ会社の全面的な投資と信頼、この二つのシナジーによって発展してきました。 成否を事前に見極めるのが難しい不確実な状況の中で、長い間会社の支援が先行しなければならないのが大衆文化、特にK-POP産業の必須不可欠な特性です。 会社の先行的支援は一定期間、会社とアーティストがともに成長できるという期待と信頼に基づいたもので、これを前提に相互に同意して合意したものが専属契約です。
この基本的な合意が守られなければ、長い間不確実性に耐え、投資という名の全面的な信頼を送った会社の努力は無になり、どこからも守られなくなります。 つまり、この産業にこれ以上体系的な支援や投資とシステム高度化は期待できなくなり、数多くの人々の汗と夢によって急速に発展してきたK-POP産業の成長・好循環が途絶えることになることを私たちは何よりも憂慮しています」
つまり、K-POPには、長い練習生制度という「先行投資」が必要で、事務所はリターンが見込めるか分からない先行投資をしているのであり、今回のような契約解除は到底受け入れられないという主張です。アドア、そして親会社のHYBE(ハイブ)の主張がよく分かる部分です。
さらに、「アドア職員の幾度の丁重な要請にもかかわらず、いまだアーティストの方々との意思疎通の機会を持てませんが、私たちはアーティストと当社間に積もった不必要な誤解を解消するために不断の努力を傾けるつもりです」とも書いています。つまり、アドアとNewJeansは十分な意思疎通の機会がなかったという主張です。
NewJeansは、ミン氏の代表復帰という要求が実現されない以上、アドアとの交渉は不要という立場です。アドアはNewJeansのメンバーとはろくに連絡も取れていないことをよく物語っています。
アドアの訴訟提起に対し、12月6日、NewJeansもコメントを発表しました。これも非常に興味深いものでした。