NewJeansは、「すでに投資金以上の利益を、アドアとハイブにお返ししました」と指摘し、「所属アーティストを守るという義務さえもきちんと果たせず、何度も契約事項に違反したアドアとハイブに対する信頼はすでに崩壊しています」と主張します。その上で、「裁判の過程を通して、専属契約解除を選択せざるを得なかった事情と、アドアの契約違反事由が一つ一つ明らかになることを期待します」と述べています。

ミン氏もコメント

 12月6日、ミン氏が久しぶりに表舞台に姿を現しました。講演を行い、この問題に関してコメントしたのです。

 ミン氏は「(ハイブとの)戦いがこんなに長くなるとは思わなかった」として、「一般的には選択しない選択をして、とても疲れた」「信念を持って生きるのは容易ではない」と吐露しました。ハイブという大企業を相手にこの8カ月間戦ってきたミン氏の正直な気持ちなのだと思います。

 ミン氏はNewJeansというグループそのものについて、次のように述べています。

「仕事を始めて、このプロジェクトをしなければならない理由があり、世の中に見せるものがあると考えた。よく作られたものは誰にも拒否できないという自信があった」

 筆者は、「ミン氏は一貫して正直な人だな」という印象を持っています。嘘をつけず、計算高くない、根っからの芸術家気質の人で、誤解を持たれやすいと思います。傘下の会社を多く持ち、所属アーティストを増やし続けている大企業のハイブとは、やはり反りが合わなかったのでしょう。

 この問題が起こってすでに8カ月がたち、ミン氏もNewJeansも疲弊しています。アドアが訴訟を提起した以上、裁判でしか決着がつかないでしょう。ファンとしては、ミン氏とNewJeansが生み出す新たな音楽を一刻も早く聞きたいところですが、結果が出るまでに1年程度はかかりそうな気配です。

 韓国の政界と同様、NewJeansをめぐるお家騒動の混乱はなかなか収まりそうにありません。