「知っていたのに、報じなくて申し訳なかった」
──NHKをはじめ、テレビ局や報道機関は、ジャニーズ・タレントの起用を再開する方向です。
平本:僕の実感としては、本当にちゃんと自粛的な期間を持ったのはNHKだけだったと思います。民放をつければ、ジャニーズのタレントは変わらず出演しているし、雑誌もそうでした。
各局とも「ジャニーズ問題をいかに無視してきたのか」という検証の番組を放送したし、24時間テレビのパーソナリティのキャスティングにおいて、いろんな意見が出ましたけれどね。そして、コマーシャルにおけるジャニーズ・タレントの不採用やカットはかなりあったと思います。
僕はタレントから仕事を取り上げたり、ファンから夢を取り上げたりしたい気持ちは毛頭ありません。だけど「もっと明確に、メディア各社が自粛の時間を持ってもよかったのに」という気持ちはある。
こういう展開になってから、たくさんのメディア関係者から「知っていたのに、報じなくて申し訳なかった」という弁明の言葉をいただきましたよ。(終わり)
長野光(ながの・ひかる)
ビデオジャーナリスト
高校卒業後に渡米、米ラトガーズ大学卒業(専攻は美術)。芸術家のアシスタント、テレビ番組制作会社、日経BPニューヨーク支局記者、市場調査会社などを経て独立。JBpressの動画シリーズ「Straight Talk」リポーター。YouTubeチャンネル「著者が語る」を運営し、本の著者にインタビューしている。