自公・国民の連立話は参院選後か

 玉木さんが若くして党首になった経緯は、小池百合子東京都知事の作った希望の党代表を小池さんのご指名で引き継いだからである。

 今では覚えている人も少ないが、希望の党ほどパッと出てパッと消えた政党はない。小池さんの「排除します」発言で急速に瓦解した。

 小池さんは選挙後の大衆団交のような旧民主党系議員の体質に嫌気が刺し、辞任。玉木代表となった。

 希望の党の事務局長には私の秘書を弁当持ちで出向させていたので、表・裏良く知っている。

 因みに、都民ファーストの会の都議会議員には連合の組織内議員が何人もいて、玉木さんは今年の都知事選にも応援に入っている。

 一方、小池さんは2012年の総裁選で石破さんを応援して以来、良い関係は続いているようだ。

 自公と国民の連立話は参議院選挙の後になる。それまで石破さんが総理でいられるか否かは、ひとえに自民党内事情にかかっている。

 今は散発的退陣論に留まっているが、反石破勢力が離党覚悟で20人以上集まれば、キャスティングボート勢力になり得る。

 だが、高市氏の最大の後ろ盾であった旧安倍派は選挙前の50人から22人に激減しており、元気がない。

 石破さんが延命を図るには、「気がついたらアベノミクスやってました」とばかりに国民民主党の政策を取り込むこと。そして、「敵はもっと近くに置け」精神で高市幹事長を起用することだろうか。

 ついでながら、西田敏行さん演じる蛭間院長は「ドクターX」大門未知子を近くに置き、コントロール不能となって自滅するが、延命には役だった。

「東京ドラマアウォード2021」で助演男優賞の西田敏行さん=2021年10月、東京都内のホテル(写真:共同通信社)「東京ドラマアウォード2021」で助演男優賞の西田敏行さん=2021年10月、東京都内のホテル(写真:共同通信社)
拡大画像表示