「子なし」「LGBT」を推奨したら罰金

 タス通信は9月24日にも「チャイルドフリー」を広める「プロパガンダ」を禁じた関連法案が可決した場合、個人には最大40万、法人でも最大で500万ルーブルに及ぶ罰金が科せられる見込みと報じている。この金額は、すでにLGBTや性別適合に関する「プロパガンダ」の拡散にかかる罰金を基本にしているとされる。

 ロシアの「子宝増加作戦」について、より衝撃的な見出しを掲げて報じたのは英大衆紙メトロだ。9月15日、「プーチン氏・国民に職場で性行為を強要」という過激なものだ*4

*4Putin demands Russians have sex at work after country’s birth rate plummets(METRO)

 記事の内容をよく見ると、これはプーチン氏が明言したのではなく地方の保健相の発言であり、見出しは少々筆が滑ったものと思われる。しかし、メトロ紙に掲載された動画の英字幕を見る限り、この人物はメディアのインタビューにおいて「人々は1日12〜14時間も働いているのにいつ子作りするのか」という質問に対し、「休み時間だ」と答えている。

 その上、この動画によれば、この人物は「仕事が忙しいというのは正当性を欠き、単なる言い訳に過ぎない」「休み時間に子作りに励むことだ。人生は恐ろしく早く過ぎてしまう」などとも発言したという。

 そもそも、ロシアはなぜ今そこまでして女性に「産めよ増やせよ」などという前時代的な思想を植え付けようとしているのだろうか。