安保理が「即時停戦」求めるも
25日午後6時に、国連安全保障理事会が開かれ、外交努力でエスカレーションを阻止する声が高まった。イスラエルのダニー・ダノン国連大使は、「われわれは地上侵攻を始めたいとは思っていない」と述べたが、「それが上手くいかない場合には、われわれが本気であることを示すためにも他の方法を用いる」と地上戦の可能性も排除していない。
安保理は15理事国の満場一致で即時停戦を求めた。その後、イギリス、フランス、日本など10カ国と欧州連合(EU)は21日間の停戦を求める共同声明を発表している。
ヒズボラの後ろ盾はイランである。ヒズボラは、イランに対してイスラエルを攻撃するように要請したという。だが、新たに就任したペゼシュキアン大統領は、アメリカとの関係を改善しようとしている。
7月5日に行われたイランの大統領選で、当選したのは改革派のペゼシュキアンであった。ペゼシュキアンが最優先すべき課題はアメリカによる経済制裁の解除である。そのためにはまず核合意を進展させなければならない。そう考えればアメリカと軍事的に対決する道は選ばないであろう。したがって、ヒズボラの要請に応えるとは思えない。
ペゼシュキアンは、核合意の再建と経済制裁の解除を公約に掲げ、それが当選につながったのである。改革派のモハンマド・ハタミ師や核合意をまとめた保守穏健派のハッサン・ロハニ師がペゼシュキアンを支持した。