10のタイプから自分の「思考のクセ」を知る
思考のクセは、10種類のタイプに分けて紹介されるという。思考タイプは以下の10個に分かれる。
1.白黒思考型
2.過度の一般化型
3.心のフィルター型
4.マイナス化思考型
5.結論の飛躍型
6.誇大視と過小評価型
7.感情的決めつけ型
8.すべき思考型
9.レッテル貼り型
10.個人化型
思考タイプは、幼少期からの環境や辛い経験などによってつくられていく「スキーマ」が重なり身についていったものだ。長年の間に身についたクセはなかなか直らないが、大事なのは、まずは「自分の思考にクセがある」と気づくことだと伊藤氏は言う。
思考のバランスを整える7つのステップ
自身のクセに気づき、ほんの少し見方を変えるだけで思考のバランスをとることはできる。
同書では、ネガティブな感情につながる思考のクセを修正していく「認知行動療法」のうち、「コラム法」と呼ばれる気持ちを整理する7つのステップが紹介されている。ステップ前半で自分の思考のクセを把握し、後半で自分の自動思考に対する反証や新しい視点を書き出していくというものだ。
何か嫌な出来事があったとき、1~3ステップ目では「その出来事(何が起きたか)」「その時感じた気分」「その時の自動思考(どんな考えや不安が湧いてきたか)」を書き出す。
続いての後半ステップでは、「なぜその考えや不安が湧いてきたか」の根拠を書き出し、その根拠に対しての反証を考える。次のステップでは、「家族や友達だったらどんなアドバイスをする?」など、視点を変えて現実的にバランスの取れた思考を書き出してみる。
最後のステップでは、これまでの書き出しを通じてどのように気分が変化したかを書いて終了。「コラム法」について伊藤氏は以下のように語っている。
これを続けると、自分の思考パターンがだんだんわかるようになり、思考のバランスを整えることができるようになります。良い思考パターンで行動することで、物事を良い方向に結びつけていきやすいと実感できるでしょう。