ドジャースの大谷翔平選手(写真:AP/アフロ)
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(広尾晃:ライター)

あらかじめ約束されていた好成績

 大谷翔平の異次元の活躍が、今年も日本メディアをにぎわわせている。エンゼルス時代の昨年は、投手として10勝、しかも本塁打王という長いMLBの歴史でもかつてない、想像を超える活躍で、2回目のMVPに選出された。

 ドジャースに巨額の年俸で移籍した今年は、右ひじ側副じん帯の再建手術を受けたため投手としてのプレーは封印されたが、バット一本でも前人未到の「50-50(50本塁打、50盗塁)」に迫る勢いである。

「投手」という大きな負担がなくなった分、バットに集中できたという解釈はできるが、それにしてもリーグが変わって、対戦数が少ない投手を相手に、なぜこんな成績を残すことができるのか、今更ながら彼の「無限の可能性」に空恐ろしいものを感じる。

 ただ、急速にデータ化が進む今のMLBでは、実は打者大谷翔平がMLBでトップクラスの活躍をすることは、あらかじめ予想されていたことではあった。

 MLBの多くのデータアナリストは「大谷翔平は、故障さえしなければ、本塁打王のタイトルを狙えるような活躍をする」と見ていた。

 実は、そういう数字がすでに出ていたのだ。