カマラ・ハリス副大統領の手を高々と持ち上げてみせたジョー・バイデン大統領(7月4日、ホワイトハウスのバルコニーで、写真:AP/アフロ)

バイデン、迷うことなくハリスを後継指名

 孤城夕日――。

 ジョー・バイデン米大統領(81)が、7月21日、ついにX(旧ツイッター)で11月の大統領選を戦う民主党の候補者指名を辞退し、選挙戦から撤退すると投稿した。

 追って今週中に詳細を明かす。

washingtonpost.com/election-2024-biden-trump-campaign-updates

 リベラル派主流メディアだけでなく、党内の上下両院議員の約10%、大口献金者、選挙資金収集運動者からも「バイデン氏では共和党のドナルド・トランプ候補に勝てない」との撤退要求を受け、矢尽き、弓折れたと言っていい。

「何よりも「『最後の砦』だった党内左派政策集団『急進派議員連盟』(CPC=Congressional Progressive Caucus)から撤退コールが出始めたことが決め手となった」(民主党トランプ支持派の政界通K氏)

 6月から始まった「撤退コール」にバイデン氏は頑なに撤退を拒否、背後にはジル夫人はじめ家族の助言(このまま辞めれば実績もレガシーもないがしろにされる、といったものらしい)があったと言われた。

 6月27日に行われたドナルド・トランプ共和党候補との討論会での不細工なパフォーマンスは、全米国民に高齢からくる「精神的適応力欠如」を印象付けてしまった。

 バイデン氏は、Xで後継候補にカマラ・ハリス副大統領(59)を指名した。民主党はこれを受けて、バイデン氏に代わる候補を決める手続きに入る。

「バイデン氏の撤退表明によって超大国のトップを決める選挙は、黒人とインド系の混血の女性候補と、人種差別、女性蔑視の刑事被告人で史上最高齢大統領候補(78)との一騎討となる」(ロサンゼルス・タイムズ)

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