おわりに

 日本人は大体において性善説で来ている。しかし、国際社会では性悪説が多いので国家対国家においては性悪説に立つ必要がしばしばある。

 ところが、国内においても個人的なことは性善説でもいいだろうが、国民全体に関わること、日本国の存立に関わること、それに関わる選挙等においては、必ずしも性善説では不足が生じる。

 大臣は国務大臣として天皇陛下の認証を得るわけで、その基本となる選挙広報において虚偽記載があってはならない。

 カイロ大学や北京大学といえば「超」のつく秀才の大学と見られている。その大学を卒業した、学んだとなれば、当人の選挙民に訴える力は倍増どころか10倍増もするに違いない。

 こうして国民の支持を得て国会議員に選ばれ、総理大臣も当人の経歴を信じて大臣に任命し、憲法に記された天皇の国事行為としての認証官任命式に臨み、陛下からお言葉を賜って、晴れて大臣という権力を得、振るうことになる。

 これまでの小池、蓮舫両氏の言動を省みると、天皇の権威に対する畏敬があまり感得されない。

 当人たちがそんなことを語るはずもないが無言の内に天皇の権威を貶めているように思えてならない。杞憂であることを切に望んでいる。