- 「いつまでも若く美しく、元気でありたい」…いつの世でも人類はそう願ってきた。その夢が、ここにきて現実のものになりつつある。
- 老化はどこまでコントロール可能なのか。老化研究の第一人者、慶應義塾大学の早野元詞氏が3回に分けて解説する。
- 第1回は、老化が気になり始めたらまず、何をするべきか。普段からできる生活習慣改善の基本をおさらいする。(JBpress)
(早野 元詞:慶應義塾大学医学部特任講師)
※この記事は、『エイジング革命 250歳まで人が生きる日』(朝日新書)から一部抜粋・編集したものです。
老化はコントロールできる
老化は、誰にも避けられません。
老化が時間に伴う動的変化だとすれば、それを避けるのは不可能だからです。
そんな老化現象の一例として、最もわかりやすいのが、「老け顔」です。人間に限らずマウスなどでも、歳を取るとシワやシミができたり白髪になったりします。これらはすべて、動的変化に基づく後天的なプロセスです。
「後天的? 白髪や禿頭は遺伝じゃないの?」
そう思われる方もいるかもしれません。しかしながら、老化は「後天的」な変化が8割以上を占めるのです。つまり「先天的」な遺伝のせいではなく、食事や運動などによって大きく影響される。言い換えれば、生活習慣などに気をつければ、老化はある程度コントロールできるのです。
先日、こんなことがありました。
あるテレビ番組で、ロックユニット「B’z」の稲葉浩志さんが、4歳上のお兄さんと並んでいる写真を見たのです。思わず、「あっ!」と声を上げてしまいました。二人の年齢差が、とても4歳とは思えなかったからです。