50歳を超えたら手遅れか?

「じゃあ、手遅れだ……。だってもう、50歳だから」

 そう思われる方もいるでしょう。いやいや、まだまだ大丈夫です。できれば40代ぐらいから手を打っておきたかったところですが、50代でも何とかなる余地は十分にあります。

 たとえ60代以降でも、決して手遅れだとはいいきれません。十分、若返りが可能であることもわかってきています。

 あるいは逆に、「もう50歳を過ぎたとはいえ、どこも衰えていないんだけど……」と、納得がいかない方もいるかもしれません。今の時代は、“健康年齢は歳の8ガケ”ともいわれていますから。

 ですが、こうして老化は人それぞれであるからこそ、自覚症状に頼るのは禁物なのです。また、老化は特殊な情報として体内で蓄積されて、一定の閾値(いきち)を超えた時点から一気に症状として現れることも示されています。

 今一度、他人になったつもりで、自分の身体をくまなく観察してみましょう。

 よく見ると、皮膚のどこかが傷んできてはいませんか。腫れていたり、黒ずんでいたり、もしくは非常に乾いていたり。それらが目に見えない体内の異常を現している可能性も多分にあります。

 それこそ細胞レベルで見れば、日々の動的変化は必ず進んでいるので、それらの信号をキャッチする習慣が必要です。老化の抑制も、初めの一歩は自分自身への注意であり関心です。そのためには、身体に関する基礎知識はあればあるほど良いに違いありません。

エイジング革命 250歳まで人が生きる日』(早野元詞著、朝日新書)
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