法廷でこっくり「スリーピー・ドン」

 4月15日の公判は陪審員選出作業に費やされたが、この日は選出には至らなかった。選任には数日から数週間かかるとみられている。

 傍聴した米メディアの記者たちによると、トランプ氏はその間、うとうとしたり、腕を組んで目を閉じたり、宙を仰いだり。

 トランプ氏はこれまで高齢のジョー・バイデン大統領を「スリーピー・ジョー」(Sleepy Joe)と揶揄してきたが、米メディアは公判で居眠りするトランプ氏を「スリーピー・ドン」(Sleepy Don)と呼び始めた。

 公判開始前に記者団を前に「私は米国民3億2500万人の自由のために戦う」と、勇ましく自らを鼓舞した勢いはどこへ行ったのやら。

thedailybeast.com/trial-appears-to-put-low-energy-trump-to-sleep?

 公判冒頭、検察側はこれまでトランプ氏がSNSで裁判長や検事を冒涜したとして「法廷侮辱罪」を適用すると要求、裁判長が認めれば罰金が科せられる。

 公判は今後、毎週月曜、火曜、木曜、金曜と開かれ、4週間から6週間続く。

 陪審員決定を踏まえて、公判は検察(地区検事はアルビン・ブラッグ氏)による冒頭陳述、証人尋問での立証。これを受けて弁護団(主任弁護士はトッド・ブランチ氏)による反対尋問。弁護側証人による立証。

 証人はトランプ氏の息子、娘婿のジャレッド・クリシュナ―前大統領上級補佐官、マイケル・コーヘン元顧問弁護士、スティーブ・バノン前大統領戦略顧問、ルドルフ・ジュリアーニ前個人弁護士(元ニューヨーク市長)、元ポルノ女優のストーミー・ダニエルズ(本名ステファニー・クリフォード)さん、ヌードモデルのカレン・マクドゥーガルさんら。

 証言の後は、マーチャン裁判長による法的解釈、訴訟指揮があって陪審員による議論が始まる。

 陪審員の有罪、無罪は全員一致が原則で、有罪が決まれば、裁判長が量刑を言い渡す。

 米メディアは、判決は7月4日、独立記念日になると予測している。

usatoday.com/elections/2024/04/15/trump-hush-money-trial-timeline