#KeepTikTok、禁止の動きにZ世代が反発

 TikTokなどを禁止する法案は今後、上院で審議されます。バイデン大統領は上下院で法案が可決された場合は法案に署名する意向を示しており、そうなれば法律は効力を発揮します。ただ、上院での審議の行方はまだ見通せません。

 この間、バイトダンスや中国当局は早速、反撃を始めています。

 バイトダンス自体は2023年までに870万ドル(約13億円)を使ってワシントンでのロビー活動を続けてきたとされています。その努力も虚しく下院で法案は可決されたわけですが、シンガポール出身の周受資(Shou Zi Chew)バイトダンスCEOは「法的措置も含めて、あらゆる対応策を取る」と宣言しました。

TIkTok上で禁止法案に反論するバイトダンスCEOのShou Zi Chew氏(左端)と、「TikTokを守って」と訴えるユーザーたち(画像:TikTok公式アカウントより)
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 また、法案審議が始まった直後の3月6日にはTikTok上のTikTokアカウントが「法案に反対しよう」と呼び掛けました。これに呼応し、TikTokやその他のSNSでは多くの人々が「TikTokは私のすべて。奪わないで」「これだけポジティブになれるSNSは他にない」といった声が溢れました。

「#KeepTikTok」などのハッシュタグも登場し、Z世代(1990年頃から2010年前後に生まれた人々)を中心に擁護の動きも強まっています。

 TikTok禁止の動きは米国に限ったものではありません。2023年には英国やベルギー、カナダなどで政府機関が使用する端末にTikTokをダウンロードすることが禁止されました。