ジェイク・サリバン米国家安全保障担当大統領補佐官は2月14日のプレスブリーフィングで「今週初めにギャング・オブ・エイト(機密情報についてホワイトハウスからブリーフィングを受ける上下両院の民主党、共和党のリーダー、各情報委員会の委員長ら8人)に連絡を取り、個々人へのブリーフィングを申し出た」と説明した。

「米国の国家安全保障を不安定化させる外国の軍事力」

 2月15日に下院の4人にブリーフィングを行う。サリバン氏は情報機関や国防の専門家と同席して説明する予定だったため、ターナー委員長がこれに先立ってXで機密解除を求めたことに驚いたという。「バイデン政権は米国の国益のため米史上どの政権よりも創造的かつ戦略的な方法で機密情報の開示に対処してきた」と強調した。

 バイデン政権はプーチンのウクライナ侵攻と「特別軍事作戦」の口実をデッチ上げる偽旗作戦を封じ込めるため、積極的に機密情報を開示してきた。サリバン氏は「国家安全保障上の利益となる場合、バイデン政権が機密を解除することに消極的なわけがない。ただ情報源と開示の方法に優先順位をつける必要がある。最終的には大統領が決断することだ」と説明した。

 ターナー委員長が「米国の国家安全保障を不安定化させる外国の軍事力に関する緊急の問題」と報道陣に説明したことについて、サリバン氏は「15日にターナー委員長らへのブリーフィングを予定しているので今日はこれ以上何も言える立場にはない」と質問を打ち切った。ホワイトハウスと一部の共和党下院議員の関係は11月の大統領選を前にこじれにこじれている。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(2月14日付)は「米国の広範な衛星ネットワークを脅かすために設計された宇宙を拠点とするロシアの新しい核兵器について、バイデン政権は米議会や欧州の同盟国と情報共有した。衛星キラー兵器が配備されれば民間通信、宇宙からの監視、米国とその同盟国による軍事指揮統制活動を破壊できる」と解説した。