トランプ前政権で戦略・戦力開発担当国防副次官補を務めたエルブリッジ・コルビー氏(筆者がスクリーンショット) トランプ前政権で戦略・戦力開発担当国防副次官補を務めたエルブリッジ・コルビー氏(筆者がスクリーンショット)

[ロンドン発]ドナルド・トランプ前米大統領が野党・共和党大統領候補指名争いの初戦アイオワ州党員集会で地滑り的勝利を収める中、トランプ前政権で戦略・戦力開発担当国防副次官補を務めたエルブリッジ・コルビー氏が17日、ロンドンのシンクタンク、英国王立国際問題研究所(チャタムハウス)で米国の外交・安全保障政策について思う存分語った。

「中国は台湾を征服する準備をしている。日本は2027年度に防衛費を国内総生産(GDP)の2%にすると言っているが、今3%にすべきだ。米国人(在日米軍)がいなくなったらどうするのか。日本人は武士道サムライやバンザイ突撃をするのだろうか。私はそうは思わない」と中国の軍事増強に危機感をあらわにした。

「米国は準備が整わないまま大国間競争の時代に突入している」

 コルビー氏は「米国は準備が整わないまま大国間競争の時代に突入している。この競争時代に、いかに自由と繁栄を確保するかは現代の国家安全保障上の重要課題だ」として「マラソン・イニシアチブ」を立ち上げた。

 マラソン・イニシアチブの狙いは国家がライバルとの長期にわたる競争を乗り切るために必要な外交・軍事・経済戦略を練ることだ。

 コルビー氏は2017年の国家安全保障戦略で国防総省を代表して詳細な説明を行い、18年の国家防衛戦略を策定した。大国間競争でロシアは地域的な対抗者にとどまるが、より大きな脅威である中国は覇権を争うライバルだと明確に位置付けた。

「太平洋第一主義者」を自認するコルビー氏は本当に重要な競争相手は中国だけだと考えている。