ビジネスにおける情報活用(6)
フランチャイズ展開している学習塾の運営企業では、
この企業の経営会議でのことです。
少子化とデジタル広告の±効果
A地区を担当するスーパーバイザーからは「A地区の塾は少子化が日本全体の平均値よりも急速に進んでいるので入塾生が減っている」という説明と共に売上減少が報告されました。
一方、B地区のスーパーバイザーからは「今まで当社として行ってこなかった新タイプのデジタル広告を出稿したことで入塾生が増えた」という説明がされました。
その後、経営陣はスーパーバイザーの業績評価をすることになりました。スーパーバイザーの評価では業務プロセスの習熟度に関する評価に加え、各年の売り上げが業績評価の中心となっていました。
同様の仕事をする複数の部署をもつ会社において「リーダー間の評価をどうするのか?」という話は、評価者からも評価される人からも大きな関心事かと思います。
しかし、仕事の内容は同様でも評価される人を取り巻く環境は大きく異なっており、それらをどう加味して評価するのかという点で、今回紹介する方法は役立つ場合があるでしょう。
人事担当役員のA部長からスーパーバイザーの報告をデータから検証するよう指示を受けて、人事課のA課長が最初に考えたのは「差の差分析」でした。
これは「○○をしたから××の成果が上がった」という話を評価する上で役立つ方法の一つです。
例えば、冒頭の学習塾の事例のようにB地区のスーパーバイザーの説明「新タイプのデジタル広告を出稿したから入塾者が増えた」という話を評価する場合です。