ザ現代ソウルのエントランス(写真はすべて筆者撮影)

 西武池袋本店でのストライキとそごう・西武の売却劇は韓国でも大きなニュースだった。日本をモデルに出発した韓国の百貨店は、大変身中で今のところ成長が続いている。

 若者だらけでどのフロアもどこからこんなに集まったのかと思うほどの混雑――。

 2023年9月5日午後、ソウルの汝矣島(ヨイド)にある百貨店「ザ現代(ヒョンデ)ソウル」の光景は日本の百貨店とは好対照だった。

平日午後、若者だらけ

 地下の食品売り場などを除くと平日午後は比較的閑散としている日本の百貨店。行き来する客のほとんどは外国人か年配の女性だ。

 ほとんど客のいない売り場も見慣れた光景だ。

 ザ・現代ソウルは全く異なる。

 とにかくどのフロアに行っても人、人、人・・・。

 そのほとんどが、10代、20代、30代と思われる「若者」なのだ。

 筆者は昨年から、汝矣島で用事があるたびにザ現代ソウルをのぞくことにしているが、いつ行っても混雑している。いつ行っても「若者」ばかりなのだ。

 ザ現代ソウルが開店したのは2021年2月。まだ新型コロナウイルス感染症の流行が続いていた頃だ。

 国会議事堂や証券取引所があり、政治と金融の街というイメージは強い汝矣島にどんな百貨店ができるのか?