市民の9割近くが「本市のみどりは魅力的」
このような街路樹の維持管理について、仙台市民はどう受け止めているのだろうか。この質問に関して、「仙台市みどりの基本計画2021-2030」のなかに記載されている市民アンケートの結果を見せていただいた。
2019年度の調査では、「市街地の緑化や公園の整備、自然環境の保全など、緑美しい百年の杜づくり」が市政47項目のうち第4位という高評価を得られている。
また、2020年度に行われた仙台市居住経験者アンケートでは、「本市のみどりは魅力的か」という質問に対し、「とても魅力的」「魅力的」と答えた人が合わせて88.3%に上っている。
街路樹への「苦情」は実は多い
他方で、実は街路樹を伐採・強剪定してほしいという市民の声は少なくないとのことだ。
伐採・強剪定の要望があっても、市としては、この樹木はこの形で管理していくという「街路樹マニュアル」があり、「このマニュアルに従って行う」と丁寧に説明して納得してもらっているという。
剪定は仙台市の各区の公園課が限られた予算の中で計画的に実施しており、場所ごとに数年に一回のペースで行われているそうだ。
一般に、市民が強剪定を望む理由の一つに、落ち葉の散乱があると聞く。仙台市では落ち葉について苦情を言いに来た市民を説得するといった場面はあるのだろうか。重ねて聞いてみると、次の回答があった。

「落葉に対する苦情は確かに多いです。植物の性質でありますので、ご理解いただけるよう説明しています。
落葉処理(道路清掃)については、町内会等の地域住民の方の協力をいただいております。また、主要幹線道路については道路管理の部局にて実施している道路清掃業務委託にて落葉の時期には落葉清掃の対応しております。
その他に、まち美化サポーター制度にて道路の清掃活動等の活動をボランティアにより定期的・継続的に行っている登録団体(230団体、令和4年9月1日現在)に対して、ゴミ袋の提供や清掃用具の貸与、回収したごみの処理、団体名入りの美化啓発用看板の設置を支援しています。その清掃活動の一環として、落葉時期には街路樹の落葉清掃も実施しています」