戦闘員の月給削減はワグネルの財政難を物語る

 悪夢の過激派組織「イスラム国(IS)」や国際テロ組織アルカイダに対して、ワグネルが対処するとプリゴジンは強調していた。ニジェールのクーデター政権がワグネルの介入を懇願したため、ワグネルはニジェールとの契約を確保したという筋立てのソーシャルメディア・キャンペーンをプリゴジンが始めたとロシアの内部情報筋はみていた。

 不発に終わった「プリゴジンの反乱」後、ワグネルは国防省や軍の締め付けで兵員と財源の確保に苦しんでいた。「ワグネルがニジェールとの契約を確保し、ロシアとベラルーシから兵員を派遣することができれば、アフリカでの作戦に専念できる。その結果、数千人の兵員を確保できる可能性が高い」とISWは分析していた。

 ワグネルのリクルート用テレグラムチャンネルは7月30日、ワグネルがすべてのリクルートを停止し、すべてのロシア地域リクルートセンターは無期限で業務を停止したと発表していた。しかしワグネルは8月21日に新しい求人広告を出し、中東とアフリカでも戦闘員を募集していた。

 中東での求人では月給15万ルーブル(約23万円)、アフリカでの求人は月給19万5000~25万ルーブル(約30万~38万円)が提示されている。ワグネルのリクルート用テレグラムチャンネルは今年初めから一貫してウクライナでの戦闘員の月給を24万ルーブル(約37万円)と宣伝しており、報酬削減はワグネルの財政難を物語る。