(国際ジャーナリスト・木村正人)
「プリゴジンとは1990年代からの長い付き合いだ」
[ロンドン発]露トヴェリ州で墜落死した「プーチンの料理番」こと露民間軍事会社ワグネルグループ創設者エフゲニー・プリゴジン(62)についてウラジーミル・プーチン露大統領は24日、「プリゴジンは才能ある人物だったが、人生において重大な過ちを犯した」とコメントした。プリゴジンらワグネル幹部を乗せた民間航空機の墜落原因は分かっていない。
露国営タス通信によると、プーチンは占領しているウクライナの「ドネツク人民共和国」のデニス・プシーリン首長代行との会談で「私の知る限り、プリゴジンは昨日アフリカから戻ったばかりだ。彼はそこで何人かの政府高官と会った。わが国だけでなく、海外、特にアフリカでも働き、成功を収めた。そこで石油、ガス、貴金属、宝石を扱っていた」と述べた。
ロシア調査委員会は墜落事故の予備調査を開始した。プーチンは「調査委員会の責任者が今朝私に報告した。彼らはすでにこの事件の予備調査を開始している。調査は完全に実施され、完了する。今後数日のうちに調査官たちがどのような結果を出すか見てみよう」と語った。しかしワグネル残党の怒りをかわすため“テロ”や“爆発”がデッチ上げられるだろう。
CNNやBBCなど米英メディアによると、プーチンはクレムリンからテレビを通じ「まず、すべての犠牲者の遺族に心からの哀悼の意を表したい。予備情報ではワグネル関係者も乗っていたようだ。プリゴジンとは1990年代からの長い付き合いだ。彼は困難な運命にあった人物で、その人生において重大な過ちを犯した」とプリゴジンを過去形で語った。