経済性

 戦車1台当たりの価格は概ね次の通りであろう(諸説ある、換算レートは1ドルを約100円とした)。

ルクレール:1260万ドル(約13億円)

10式:940万ドル(約9.7億円)

チャレンジャー2:860万ドル(約8.8億円)

M1A2:850万ドル(約8.7億円)

レオパルト2A6:697万ドル(約7億円)

 戦車の経済性は戦車の単価だけではなく、継続的運用の可否も考慮されなければならない。

 それは兵站、特に補用部品の価格と所要量の確保の可能性である。

 そのような観点からは、既に6000余両生産したM1A2と2300余両を生産したレオパルトが柔軟に対応できる戦車といえよう。後方支援体制が整備されていると判断できる。

 EUの主要国がレオパルトを装備しているのは理解できるところである。

 現在までの生産台数がルクレール、チャレンジャーは数百両、10式は100両余では厳しい状況である。

 経済性の観点から①レオパルト②M1A2③ルクレール=チャレンジャ-⑤10式の順ではないか。

 3位と5位の差は国が兵站(修理、改修、部品製造等)に関与しているか否かの差である。