東京・吉祥寺にあるアテスウェイのスイーツ

 前回に引き続き、今回も「アテスウェイ」のオーナーシェフで、日本を代表するパティシエの一人である川村英樹氏へのインタビューです。

 アテスウェイのオーナーシェフになるまでの道のりを教えてください。

川村 簡単ではなかったですね。フランスで働いていたときは約7万円の給与、5万円の家賃での生活でした。

 この先どうなるか不安でいっぱいでしたが、何とかなるさという気持ちで毎日を過ごしていました。

 その後、先輩の紹介で出会った社長さんから、アテスウェイの店長を任されました。

 たくさん不安や苦労はありましたが、素晴らしいお客様と皆に支えられお店を運営できました。

 その積み重ねで35歳の時、お店のオーナーシェフになりました。

 オーナシェフとなって何か変わりましたか?

川村 会社に関するすべてのことを考えるようになりました。まずは当然ですが美味しいお菓子を作らなければいけない。そしてこれも当然ですが利益も出さなければいけない。
 そのためにどうするかを店長の頃よりさらに真剣に考えるようになりました。

 オーナーとなってからの業績はどうでしたか?

川村 上がりました。やはり、自分の店となるとそれだけ特化してやるようになります。

 確かに、1から10まで見なければいけないことは大変ですけど、何か新しいことに挑戦したい、新しいものを発見したいという気持ちが自分を奮い立たせました。