1-0で前半戦を折り返した日本は後半も鉄壁の守備を見せつけた。相変わらずバンダにボールを持たせず、ザンビアは攻める形を取れない。一方の日本は、後半もゴールを決めてもオフサイド判定に悩むことになったが、後半も3点を取って4-0で試合をコントロールすることができた。

 最後は田中と交代した植木理子がアディショナルタイムにPKを決めて5-0。FWの田中と植木がそれぞれ得点を決める最高の形になった。

 結局ザンビアには1本のシュートも打たせないまま完勝。7月14日に仙台で行われた国際親善試合の対パナマ戦と同じく、相手チームにシュートを打たせない完璧な試合であった。

ピタリとはまった池田監督の戦略

「池田太監督はザンビアとの試合をかなり研究していたことが分かりました。DF2人でバンダを挟み込む作戦の勝利であると思っています。それとザンビア選手が、左右両端での守りが薄くなりやすいことも研究済みだったのでしょう。後半はウイングの位置にいた遠藤純がフリーで何度も攻め上がることができたのも勝因の一つだと思います。

 長谷川唯と長野風花のボランチ2人の守りもバランスが取れていて相手に絞らせることをしなかったのも勝因でしょう。宮澤ひなたはパナマ戦の時から豊富な運動量でチームを牽引してきましたが、相変わらず好調で2得点を記録しました。もっと点が取れる匂いがしていたので日本にとって心強いと思います」(前出・デスク)

 試合後、宮澤は「みんなで勝ち取った勝利です」、2点目も「しっかりボールが来るのかと思ってゴール前に詰めたのが良かった」、そして「初戦で結果が出て良かった。優勝を目指して頑張りたい」と頬を緩ませて喜んだ。

 また、池田監督は「選手たちは集中力を持って戦ってくれ、初戦の重要性を感じてくれた」とコメント。ハーフタイムでは「開いているスペースを確認しろと伝えた」という。選手たちは、この監督の指示通りに動き、後半は開いているスペースに何度も飛び込みチャンスを作ったのである。