6月20日、キリンチャレンジカップでのペルー戦での伊東純也(写真:7044sueishi/アフロ)

 6月15、20日に行われたキリンチャレンジカップ、国際親善試合で日本代表はエルサルバドル戦で6-0、そしてペルー戦を4-1と完勝して満員の観客を喜ばせた。エルサルバドル戦では試合開始直後にエルサルバドルの選手が一発レッドカードで退場し、11人対10人の試合となったので、大勝になったのは割り引く必要があるだろう。

 しかしペルー戦は、FIFAランク20位の日本と21位のペルーの対戦だったし、前週に韓国で行われた試合でペルーは1-0で韓国代表を破っていたので絶好の比較対象試合となった。

9月9日、ドイツ代表との国際親善試合に注目

 チャンスを作れず後ろでボールを回してばかりのイライラする日本代表得意の「悪癖」はこの日はほとんど見ることは無く、右ウイングの伊東純也は自ら何度も仕掛けて得点を奪う姿勢を見せていたのだからファンの声援が大きくなったのも当然の事だろう。昨年のW杯で大活躍した三笘薫も得点を狙って切り込む仕掛けは見る者をワクワクさせるのに十分だった。

6月20日のキリンチャレンジカップのペルー戦でゴールを決めた三笘薫に笑顔で駆け寄る伊東純也(写真:7044sueishi/アフロ)

 かつて国際親善試合では出場選手たちの必死さが感じられなかったり、格下の対戦相手になる場合もあったりして満員の観客にならなかったこともあったが、日本が苦手な中米や南米のチームとマッチアップできたのは良かったと言える。

 冷静に見れば日本は湿度の高い梅雨の時期でホームチームというアドバンテージを持っているからエルサルバドルやペルーに勝って当然という見方もできるのかもしれないが、注目したいのは9月9日にドイツで行われるドイツ代表との国際親善試合であろう。

 昨年のW杯でドイツ代表が日本代表に敗戦し、それに伴った予選リーグ敗退は世界中を驚かせた。その屈辱を晴らすためにドイツ代表が必死で日本代表に向かってくるのは容易に想像できる。これに日本が勝利できれば世界中に日本サッカーのレベルの高さを誇示できるだろう。