デサンティスは恩を仇で返した

 トランプ氏は、デサンティス氏についてどう見ているのか。

 共和党の大統領候補者(正式に立候補していない者も含め)の中で自分を脅かそうと見ている唯一の候補者と見ていることもあるのだろうが、トランプ氏のデサンティス攻撃は激しい。 

 トランプ氏はことあるごとにデサンティス氏を「あの男は不忠義(Disloyal)だ」という。

「デスサンティス」とは呼ばずに「デサンテモニアス」(DeSanctimonious)と呼ぶ。

「Sanctimonious」とは「殊勝ぶった、聖人ぶった」という意味だ。

「上院議員の時には、民主党主導の社会保障制度改革、メディケア法案に賛成した」

「フロリダ州はデサンティスが知事になる前はうまくいっていたが、知事になってから犯罪は増え、コロナ対策でも失敗した」

「それよりも何よりも2018年の知事選では私に助けてもらって当選させてもらったにもかかわらず、恩義を感じず、忠義を尽くしていない」

「デサンティスに必要なのは『人格移植』(Personality transplant)だ。といっても木槨の医学では不可能だろうが」

「それにデサンティスにはセクハラの疑惑がつきまとっている。男がその対象という噂もある」

 政敵を口汚くののしる性癖は相変わらずだが、度を越している。それだけデサンティス氏に対する個人的な嫌悪感があるのだろう。

Takeaways From DeSantis’s 2024 Presidential Campaign Announcement - The New York Times)