FOXニュースを解雇されたタッカー・カールソン氏(写真は2022年7月31日に米ゴルフツアーを観戦時のもの、写真:AP/アフロ)

民主党にとって誰よりも怖い保守派アンカー

 ジョー・バイデン米大統領(80)が25日、2024年11月の次期大統領選に民主党から再選出馬すると正式表明した。

 テレビカメラを前にした記者会見ではなく、動画声明でバイデン氏はこう言い放った。

「4年前に出馬した時、米国の魂を懸けて闘うと言った。今もそうだ。この仕事を終わらせよう。私は民主主義を守るために立ち上がる」

Hear White House official on US efforts to help Americans escape from Sudan

 バイデン氏は、すでに再出馬を仄めかしていた。

 正式には立候補宣言を遅らせ、大統領の職務に専念する「ローズガーデン戦略」をしばらく続けてきた。

参考:起訴で支持率急上昇のトランプ、でも高齢バイデンに勝てない理由~現職専売特許の「ローズガーデン戦略」でトランプ共和党を翻弄 | JBpress

 そして4月25日、立候補に向けて、満を持して動画を制作し、この日公開した。

(この動画には不人気のカマラ・ハリス副大統領が何度も登場した。大統領選には「バイデン・ハリス・チケット」で再チャレンジすることを内外に示した)

 偶然か、タイミングを狙っていたのか。勘ぐる向きがある。

 前日には米政界に隠然たる影響力を持つ「メディア王」、92歳のルパート・マードックFOXコーポレーション会長兼CEO(最高経営責任者)が、泣いて馬謖を斬った。

 マードック氏から保守派層向けの「正論」を伝播する役目を仰せつかってきた(?)FOX ニュースの看板アンカー、タッカー・カールソン氏(53)を解雇したのだ。