聖書が書き換えられたのも陰謀?
2017年、聖書がコオロギは食べて良いと書き替えたのはどうしてか、ここには何か意図があるのではないか、という発言もあります。
これは旧約聖書のレビ記で「アルベ、サールアーム、ハルゴール、ハーガーブ」の4種類は食べてよいと記しているところです。これらはサバクトビバッタのことで、密集すると相変異をおこし飛蝗(ひこう)となって大移動し緑を食べつくして大きな被害をもたらします。これを蝗害(こうがい)といいます。
聖書は実用書的要素が色濃く、駆除するため相変異するサバクトビバッタを食べて良いとしているのです。相変異したバッタは美味しくないのですが、殺虫剤のなかった古代では最良の駆除手段だったのでしょう。
蝗害のほとんどない日本では漢語の「蝗」を「いなご」と訳し、聖書でも長らく「いなご」と訳されてきました。最近改訳されたなかで、その意味で最も適切と思えるのは聖書協会共同訳の2018年版の「ばったの類、羽ながばったの類、大ばったの類、小ばったの類は食べることができる」です。ここからすると相変異しないコオロギとした聖書刊行会の訳は不十分といえます。