(杉山大志:キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
毛髪で湿度を測る
東京・武蔵野市の成蹊中学・高等学校にはなんと「成蹊気象観測所」がある。吉祥寺駅が最寄りだ。訪ねると、田中博春所長が詳しく案内してくれた。中学1年の担任も兼務しているという。
この気象観測所は教育が目的だという。生徒も観測し、データを整理する、という実習をしている。こういう活きた教育を受けられる生徒は幸せだ。
昔ながらの計測器がたくさんあって見ていて楽しい。いまはデジタル式のものが多いが、どのような動作原理かよく分からない。昔のものは、機械仕掛けになっていて、原理からよく分かる。
筆者も教科書でしか見たことがないような機器がいくつもあった。
まったく知らなかったのは、人の髪の毛が湿気で伸び縮みすることを利用した湿度計だった(下の写真)。そういえば、雨の日は髪がチリチリになると言う人がいたなあ・・・。それにしても、よく考えたなこれ。