朝鮮学校の授業料無償化を唱える人々が絶対に言わないこと

 私は40代半ばまで日本で暮らし、現在、韓国で暮らしながら在日差別を感じている。ただ、これは育った国の価値観からそう見えている部分があるように思う。

「郷に入っては郷に従え」ではないが、日本人感覚で韓国で暮らせば、それはいろいろと問題も起きるよね、ということだ。

 日本の街頭に立って叫ぶ在日の若者も、「郷に入っては郷に従え」からはみ出している者が多いように感じる。それは、我々のような土着型の在日と異なり、韓国で一定の反日教育を受けた者が感じる差別ではないかと思うのだ。

 街頭で訴えている若者のすべてがそうだとは思わないが、いつの間にかその訴えに賛同し、知らず知らずのうちに街頭に立っているという可能性もあるだろう。

 最近の在日の動向を見ると、そんなふうに感じてしまう活動が多く見受けられる。

 日本国に住む上で、在日が法を守ることは当たり前のことだ。ただ、日本国憲法にはないが、在日にはもう一つの義務があると思っている。それは、朝鮮総連と北朝鮮、朝鮮学校を含む説明責任だ。

 現在、朝鮮学校の「授業料無償化」を訴える誰からも、「朝鮮学校と朝鮮総連の関係性」の話を聞いたことがない。

 その質問には、弁護士も学校関係者も父兄たち誰も答えないのだ。でも、当事者の口から聞かないことには日本人も納得ができないのではないか。

 誰もその部分の説明はせず、人権や権利を訴える。最近では参政権すら欲しいと訴え出している。

 私の周りの土着型在日からは、今の今まで参政権が欲しいという話を聞いたことがない。誰がそんなことを言い出しているのかと思ってしまう。