日本人と同様の権利が保障されていることがどれだけ幸せなのか

　朝鮮総連の崩壊が始まったのは、小泉元首相が訪朝した2002年、当時の金正日総書記が日本人拉致を認めたその日からだ。この時に、朝鮮総連に籍を置いていた在日は朝鮮総連を解体まで追い込むべきだったが、その責任から逃げたのだ。

　その一番の理由は、北朝鮮や日本の政財界に影響力を持つ朝鮮総連に対して植え付けられていた恐怖と、日本社会における権力の巨大さを知っているからだ。

　その責任から逃げた一人に私も入っている。

　在日の中には、私のように日本における朝鮮半島問題（日本人の知らない経緯など）を訴えてきた者も少なからずいるが、当時は日本国民も朝鮮総連と北朝鮮、韓国に関して今ほどの関心がなく、世間は誰も耳を傾けなかった。誰も聞かないため、いつしか語るのをやめてしまった。

　私も韓国で文在寅政権による悪政を経験しなければ、こういう原稿もかかなかったと思う。

　現在、我々のような在日韓国人だけでなく、日本で住む外国人には参政権以外の権利と人権は与えられている。それを自国と単純に比べて、何の不満があるのかを考えてほしい。日本に住み、日本人同様に権利と人権が保障されているのがどれほどの幸せなのかがわかるのではないか。