中間選挙はFRB議長のさじ加減次第?
米中間選挙まで3カ月を切った8月26日、米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は高インフレの抑制についてこう述べた。
「やり遂げるまで(利上げを)やり続けなければならない」
「歴史は時期尚早な金融緩和を強く戒めている」
「(7月の個人消費支出物価指数が前年同月比6.3%上昇、6月の6.8%から縮小したが)1カ月の改善ではインフレ率が低下していると確信するにはほど遠い」
「現在の高インフレが長引けば長引くほど、高い物価上昇率が続くという予想が定着する可能性が高くなる」
同氏は、金融引き締めの長期化観測が強まり、米景気が一段と悪化するとの見方が出ようとも、インフレを抑制させる方がベストだとのメッセージを発信したわけだ。
(https://www.federalreserve.gov/newsevents/speech/powell20220826a.htm)
この方針をジョー・バイデン大統領がどう受け止めたか。
政界(政治の場)に生き残るためにも司直の手から逃れるためにも、何としてでも中間選挙で共和党を勝たせたいドナルド・トランプ前大統領はどうとらえたか。
パウエル氏は2018年、トランプ氏が指名、2021年にはバイデン氏が再指名したFRB議長だ。2021年には上院は80対19で承認している。まさに超党派で選ばれた「金庫番」である。
(https://en.wikipedia.org/wiki/Jerome_Powell#Biden_administration_(2021%E2%80%93present))
大げさな言い方をすれば、中間選挙では、そのFRB議長のさじ加減で民主党が勝つか負けるかが決まりそうな情勢になってきた。
40年ぶりの高インフレを抑え込み、縮小させるかが最大の事案になってきたからだ。