世界から注目を浴びる天才ドラマーのYOYOKAさん(12歳)

(山田 稔:ジャーナリスト)

世界から注目を浴びる“天才少女ドラマー”

 少子化が進む日本だが、10代の若者の活躍が目立っている。将棋の藤井聡太五冠(7月19日に20歳)や東京五輪の金メダリスト西矢椛、15歳でベルリンフィルと共演したピアニストの奥井紫麻など、様々な分野で若い才能が開花している。そうしたなか、ひとりの“天才ドラマー”が注目を集めている。

 YOYOKA(本名・相馬世世歌)。北海道石狩市在住の12歳の少女で、8歳の時にレッド・ツェッペリンの曲をカバー演奏した動画が、アメリカのNBC、ローリングストーン誌、イギリスBBCなどで取り上げられ、世界中で5000万回以上再生された。

 その後、ニューズウィーク日本版で「世界が尊敬する日本人100」に9歳で選ばれたほか、世界的なドラム関連サイト「ドラマーワールド」では世界トップ500ドラマーに11歳で選出された。ともに史上最年少である。シンディー・ローパーやイアン・ペイスなどとの共演をはじめ国際的な活動を展開。7月13日から18日まで初のソロツアーを開催し、新潟、福岡、広島、京都で観客を魅了した。

 そんな天才少女ドラマーが今年、アメリカへの移住を決意した。全国ツアーの直前、石狩市の自宅で彼女と両親に今後の活動方針や夢を直撃した。

 一家は、彼女と両親(父・章文さん 母・梨絵さん)、弟の4人家族で、父親は地方公務員として勤務し、母親も取材記者として働く傍ら、ともにアマチュアミュージシャンとしても活動。YOYOKAが5歳のとき家族バンド「かねあいよよか」を結成した音楽ファミリーである。音楽スタジオに現われたYOYOKAは、まだ顔にあどけなさが残る12歳の中学1年生だ。以下、一家のインタビューをお届けする。

インタビューに同席した父・章文さん(右)と母・梨絵さん