上海ロックダウンが自動車市場を直撃
2022年第2四半期(4~6月)の月別販売台数を見ていくと、4月は前年同月比47.6%減の118.1万台とほぼ半減し、5月も同12.5%減の186.2万台となり、2カ月連続で前年割れしました。6月には同24.2%増の250.2万台と反動消費がみられたものの、4月、5月の大きな落ち込みを埋めるまでには至っていません。
この2カ月間の落ち込みの原因は言うまでもなく、同期間に行われた上海市のロックダウンにあるでしょう。
この間、自動車販売台数が最も多い都市、上海市で、自動車販売は一切行われませんでした。また上海市内の各自動車関連工場も操業をほぼ停止したことで、中国全土でサプライチェーンの混乱、部品の供給不足が発生し、完成車の生産出荷を阻害しました。
この上海市の大規模ロックダウンは6月には終わりましたが、その後も感染力の高いオミクロン株の流行に伴い、中国の各都市では散発的なロックダウンが今も実施されています。今後も大規模なロックダウンが行われる可能性は否定できず、中国のみならず世界の自動車業界にとっても大きなリスクとなっています。