BYDが大躍進、販売台数は2.6倍に

メーカー別販売台数では一汽大衆(中国第一汽車と独フォルクスワーゲンの合弁企業)が首位の座を守りましたが、販売台数は前年同期比13.5%減の85.6万台でした。その落ち幅は市場全体を上回っています。
日系ではトヨタ系列の広汽豊田が同19.9%増の50万台と大きく成長しました。一方、その他の日系メーカーはいずれも前年割れしており、市場全体の日系シェアも下がっています。
外資系メーカーが苦しんだ一方、中国系(自主ブランド)メーカー各社は上半期に順位を大きく上げています。具体的には、BYD、長安汽車、吉利汽車、奇瑞汽車、長城汽車の5社がトップテン入りを果たしました。
中でも、ウォーレン・バフェットが投資することでも知られる新エネルギー車専門メーカーのBYDは、上半期、予想外の大躍進を遂げています。その販売台数は64.3万台で一汽大衆に次ぐ2位となっており、前年同期比成長率は162.9%という急増ぶりを見せました。
BYDの躍進ぶりは、車種別販売台数においてもはっきり表れています。


上半期のセダン車種別販売台数トップテンでは、BYDの「秦」(14.6万台)が4位に、「漢」(9.1万台)が10位にそれぞれランクインしています。驚くべきはその成長率で、「秦」が255.1%増、「漢」が85.7%増を記録しており、他を大きく突き放しています。
またBYDが販売するSUV(スポーツタイプ多目的車)の「宋」も同113.3%増の16.2万台を記録し、テスラモーターズの「モデルY」を上回り上半期SUV販売台数でトップとなっています。