上海モーターショー2021のテスラのブース(2021年4月20日、写真:ロイター/アフロ)

(花園 祐:上海在住ジャーナリスト)

 中国汽車工業協会によると、2021年1~6月における中国の自動車販売台数は前年同期比25.6%増の1289.1万台でした。

 累計販売台数では2桁の成長を維持していますが、単月では前年同月比マイナスとなっている月もみられます。また市場全体では堅調さを維持しているものの、半導体不足などの懸念も出ており、下半期の動向に関しては懸念する声も聞かれます。

 こうした中、電気自動車(EV)をはじめとする新エネルギー車の販売は昨年に引き続き、好調に伸び続けています。すでに販売台数の約10台に1台が新エネルギー車となっており、中国自動車市場全体でのEVシフトがいよいよ本格化しつつあります。

 今回はこうした上半期の中国自動車市場について、各種データとともに解説していきます。

5月、6月はマイナス成長に

 月別販売台数を見ていくと、昨年4月から今年4月までは、一貫して前年同月比プラス成長を維持しています。しかし今年5月、6月の実績はそれぞれ、前年同月比で3%減、12.4%減となっており、約1年ぶりに前年割れという結果になりました。

中国における月次自動車販売台数推移(2020年7月~2021年6月)
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