英紙「英外相はオデーサからの船舶を護衛するため軍艦派遣を支持」

 ウクライナのインフラ担当相オレクサンドル・クブラコフ氏と会談したグラント・シャップス英運輸相も英スカイニュースのインタビューに「私が本当に心配するのは、ウクライナで多くの人命が奪われ、世界の他の地域でも穀物や食料不足、飢饉によって、それをはるかに上回る人命が失われることだ。穀物輸送の解決策を見つける必要がある」と語っている。

 ウクライナ海軍はロシア軍の侵攻が始まると、ロシア軍に奪われるのを防ぐため大型の戦闘艦をすべて自沈させた。ロシア軍は労せずして黒海の制海権を獲得したが、ネプチューンの攻撃でおいそれとウクライナ沿岸に近づけなくなった。さらにデンマークはウクライナに沿岸防衛用のハープーンランチャーとミサイルを供与することを明らかにしている。射程は最大約280キロメートル。ロシア軍にとっては極めて大きな脅威になる。

 ロシア軍は黒海を海上封鎖することでウクライナの食糧供給を遮断し、世界中の脆弱な国々を人質にしている。タイムズ紙によると、ランズベルギス氏は「各国は黒海に常駐する船や飛行機を提供し、穀物船がオデーサ港を出てトルコのボスポラス海峡に到達するための海上輸送路を提供することができる」と語っている。

 一方、トラス氏は「私たちがすべきことは、この世界的な食糧安全保障の問題に対処することであり、イギリスはウクライナから穀物を搬出するため緊急の解決策に取り組んでいる」と述べ、トラス氏はオデーサからの船舶を護衛するため軍艦を派遣することを支持している(英外交筋)と報じている。こうした動きはバイデン米政権への援護射撃である。