(立花 志音:在韓ライター)
6月1日に韓国地方選挙が行われる。全国の首長、市長、地方議員の一斉選挙である。
本格的に選挙運動が始まり、街中には候補者の名前と所属する政党の番号が大きく書かれた横断幕が掲げられている。同じように、名前と番号の書かれたゼッケンを身につけた応援団たちが、街中で手をふり始めた。
選挙応援団の人たちを見ていると、面白いことに気づく。候補者の名刺を配りながら、これ見よがしにゴミ拾いをしているのだ。ボランティアとしてゴミ拾いをする姿は、大いに結構である。しかし、いつも筆者が感じる疑問は、「選挙活動が終わったら、あなたたち絶対道端のゴミなんか拾わないでしょ」ということだ。
幼稚園の年長になる歳に韓国に来た長男は、当時こう言っていた。
「ねえママ、韓国人はなんで道にゴミを捨てるの?なんで道に唾を吐くの?なんで地球を汚くするの?」
そして極めつきは、その翌年、一時帰国した時に「あっママ見て!あの韓国人ごみを捨てた!」と言うのだ。それは日本のどこかの大型衣料品店の駐車場で、日本のどこかの高校に通う学生がゴミをポイっと植え込みに投げ捨てている姿だった。
たった1年弱の韓国生活で、息子の中には「ごみをポイ捨てする人は韓国人」というパラダイムが形成されてしまっていたのだ。このセリフを聞いた時の衝撃は、10年経った今でも忘れることができない。
これ以上、この国の人々のマナーをここで説明する必要はないだろう。
選挙運動の様子は、メディアでも毎日報道されている。野党「共に民主党」の様子を見ていると、一人の若い女性がいつも真ん中にいる様子が目立つ。そういえば、新大統領就任式の日にも彼女は来賓席の中央にいた。